病院での看護と訪問での看護ってどう違うの?そんな疑問に対して、病院・訪問看護双方での勤務経験を持ち、入職し3ヶ月ほどで活躍中のKさんにインタビューをしました。 入職時に感じた不安はどんなものがあったのか、それらをどのように払拭したのか。新人訪問看護師のリアルな心情を教えていただきました。 看護師としてのキャリアに悩む方・そして、これから訪問看護を知る方のきっかけになれば幸いです。ぜひご一読ください!
※2021年7月時点の記事です。
病棟からの訪問看護への転職。悩んだ時には先輩や仲間がサポートしてくれる。

─現在担当しているお客様は何名くらいですか?
Kさん:現在、メインで担当しているお客様の人数は12〜13名程度で、そのうち医療看護が4割、介護看護が6割程度です。
─ 未経験の訪問看護への転職、不安はありませんでしたか?
Kさん: 私自身も入職してまもないため悩むことが多く、そのような時は、先輩・同僚看護師やセラピストに相談をし、アドバイスをもらいながら業務を遂行しています。「このような疾患があるお客様にはこのように処置をした方が良い」という情報共有をもらえることはもちろん、実際に行かないとわからない場合は同行をしてもらえるような体制があります。また、訪問中でも「何か困ったことがあったら電話してね!」と言ってくれているため、その点はとても助かっています。引き継ぎについては、電子カルテ・書面でのカルテ・3回の同行をするため新人のうちでも安心です。
訪問看護の仕事は大変なことも多いですが、日々新しい知識や経験を身に付けることができ、仕事の幅が徐々に広がることでやりがいにもつながっています。
また、5日間の新入社員研修があるので、研修で訪問看護の基礎を学べたことは安心につながりました。
5日間の新入社員研修や同期との交流があることもソフィアメディの良さ
─ 5日間の新入社員研修の内容について教えてください。
Kさん:5日間の研修の内訳は、会社の理念を理解する集合研修が1日、会社や訪問看護の知識を学ぶ研修が3日間、そして現場の同行研修が1日です。基礎知識を学ぶ研修は主に講義形式(ナーシングスキル)でおこなわれます。内容は「訪問看護とは」といった基本的なことから「医療保険」「介護保険制度」についてや、訪問看護のスキルに関しても動画などを交えながら学びます。研修期間中はZoomを通じた同期との意見交換の場も設けられ、交流を図ることもできました。
─ 24時間・365日体制について感じていることはありますか?
Kさん:土日対応に関して苦に感じることは特にありません。
初めて自分が担当していないお客様のオンコールがあったとき、きちんと対応できるかどうかは不安でしたが、オンコール対応については社内のポータルサイトに情報発信されていたり、よくかかってくるお客様については情報共有もしており、一通り対応ができるように準備はしています。
「もっとこうしてあげたい」という想いが日々のケアに繋がる。入職して3ヶ月で感じているやりがい。

─ 仕事をする上で気をつけていることはありますか?
Kさん:「お客様の信念を否定しないこと」です。仮に自分にはない考え方だとしても、まずは受けとめ、信頼関係を築くことを優先しています。
自分が看護師の立場で良かれと思って言ったことも、時にはお客様の気持ちを傷つけてしまうことがあります。そのため、お客様の気持ちを配慮した上で一緒により良い選択ができることが大切だと思っています。
ソフィアメディでは、そのようなお客様との接し方などのアドバイスを研修時のメンターだけでなく色々なスタッフ・先輩からいただけるのでとても助かっています。
─ 訪問看護のやりがいはなんですか?
Kさん:一人のお客様にじっくり時間をかけて関われることです。まだ入職して3ヶ月ではありますが、「こうしてさしあげるとお客様に安心していただけるんだな。」ということがだんだんわかってきました。そうすると、「もっとこうしてさしあげたい」という想いが日々のケアに繋がっていくので、それによりお客様のモチベーションが上がったり、気分がよくなられるのがわかるとやりがいを感じますね。
訪問看護では訪問時間内はお客様の側にずっといることができ、柔軟な要望に応じることもできます。
このようにお客様と深く関われる訪問看護のお仕事は、自分に合っていると感じます。
治療後の生活までサポート。お客様の「素」の顔を見られる訪問看護の魅力。
─ 訪問看護師としておすすめできるポイントを教えてください。
Kさん:一つ目は治療後の生活までサポートできるという点です。特に、病院に入院する患者様の中には完治しないまま退院していく方もいらっしゃるため、その後きちんと生活ができているかが気になっていました。訪問看護では病院から戻られた後の生活までサポートできるため長期的にお付き合いしていくことができます。
二つ目はご自宅での看護であるため、お客様の「素」の顔が見られるという点です。病院では外行きの顔しか見せない方でも、家にいるときはその方らしさが現れます。「素」の顔を見ることで、良い点も悪い点もその方を理解することができますし、より身近な存在になれるというのは、訪問看護をおすすめできる点ですね。
入社してからまだ3ヶ月ほどではありますが、一人のお客様と時間をかけて向き合うことができるやりがいのある仕事だなと思います。
─ 訪問看護師としてのKさんのこれからがとても楽しみですね!素敵なお話をありがとうございました。
※2025年6月時点では、新入社員研修は4日間となっています。
訪問看護にやりがいを感じる瞬間は?十人十色のリアルな答え
「日々新しい知識や経験が身につき、仕事の幅が徐々に広がる」
「一人のお客様にじっくり時間をかけて関われる」
「治療後の生活までサポートできる」
Kさんはやりがいをこのように語ってくれました。他にはどんな声があるのでしょうか?ソフィアメディで働く訪問看護師たちそれぞれのリアルな「やりがい」をご紹介します。
「ありがとう」と言われる・感謝される
- 「あなたが来ると元気が出る」と言ってもらえたり、言葉がなくてもスッキリした表情に変わったり。お客様の笑顔を見ると、こちらも元気をもらえます。
- 特に印象的だったのは、とある終末期のお客様。途中、ご家族が不安になられて何度か夜の緊急連絡もありましたが、最後は「家で看取れてよかった」と言っていただけて。心から「頑張って良かった」と思えましたね
人生の最期まで深く関われる・サポートできる
- 私の祖父は、終末期の3カ月は病院で寝たきりでした。そのイメージのまま訪問看護の実習先へ伺うと、配偶者様に「あの人は今、お風呂掃除をしているのよ」と言われました。終末期の方でもこんなに自由に過ごせるなんて。在宅でご本人の望む生活をお手伝いできたら素敵だなと思い、訪問看護を選びました。
- 「人生の最後に、その人の手帳に名前が載る仕事だね」と言われ、たしかにそうだなと思ったことがあります。亡くなったお客様の手帳に、「今日はOさんが来てくれた」と私の名前が書き込まれているのを拝見したことがあるんです。「看護師さん」ではなく、名前のある一人の人間としてお客様と関われるのは、何ものにも代えがたい財産だと感じます。
専門性を発揮できる・自分らしいケアを提供できる
- 管理者になってよかった点は、自分がつくるステーションなので、自分の想いや意見を分かってもらいやすく、やりたいことを実現しやすいことです。「こんなステーションにしたい」「こういう想いで仕事と向き合いたい」など、自分なりの考えをスタッフに伝え、みんなで一緒に進むことができます。
- 以前は救命救急で働いていました。訪問看護では、その方が「どう生きたいか」にとことんこだわり看護にあたっている人が多い印象です。今の職場のスタッフを見ても、心から看護が好きなんだなと思える人が本当にたくさんいます。時間がじっくり与えられ、自分ならではのケアが提供できるのは在宅看護の醍醐味です。特に急性期の看護を経験した方は、業務内容や考え方はほとんど変わらないため、スキルは十分に活かせます。
成長・挑戦できる・新しい分野で力を試せる
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働きながら大学院に通うことに挑戦し、修士号を取得することもできました。自分のやっていることがお客様の役に立てる、喜んでいただけるというのが、自分自身の潜在能力を引き出す原動力になっています。お客様の希望を叶えたい、喜んでいただきたいという気持ちから、自ら進んで勉強を行えるようになりました。
- お客様のケアをする中で、もっと何かできたのではないかともどかしい思いをすることがあります。同じ思いをしたくない気持ちから繰り返し学び直し、知識をつけています。まだ在宅を始めたばかりの頃、訪問していた末期の間質性肺炎のお客様が「苦しい苦しい」と辛そうにされていました。そのお客様のケアを機に呼吸療法認定士を取得しましたし、ALSのお客様の訪問を始めた時は人工呼吸器についても学び直しました。
訪問看護師の仕事内容
訪問看護師は、医療的な専門知識を地域・家庭の中で提供する仕事です。主な業務内容を紹介します。
日常的な医療ケア
バイタル測定、服薬管理、点滴・注射管理、褥瘡処置、カテーテル管理などを通じて、お客様の健康状態を維持・改善に導きます。日常的な医療行為を担うことで、「常に自分の病気の詳細や、健康状態を知ってくれている人がいる」という安心感を提供します。
生活支援で人生に寄り添う
疾患に応じた生活指導、転倒予防のための環境調整、栄養状態改善の食事指導など、看護の専門知識を活かした生活全体のサポートを行います。お客様が安心して自分らしく過ごせるよう、創意工夫を凝らして提案・実行していきます。
ご家族への指導・相談で家族全体を支える
ご家族への介護指導、生活習慣改善のアドバイス、健康管理相談などを行います。ご家族だけで介護や看護を担う生活は、時に肉体的・精神的な辛さを伴います。訪問看護師が家族の一員のように側で支えることは、ご家族にとって大きな助けとなります。
多職種連携でチーム医療を実践
医師、ケアマネジャー、理学療法士などとの連携を通し、チーム全体でお客様を支えます。さまざまな専門職と協働する中で、看護師としてたくさんの刺激を受け、視野が広がります。
訪問看護師の仕事の流れ
9:00 出勤・朝のミーティング
ステーションに出勤し、今日の訪問予定やお客様の状況を確認。体調が気になる方の情報共有や注意点を話し合います。
9:30-11:30 午前の訪問(3件程度)
お客様宅で健康状態確認、医療処置、生活支援を実施。1件30分〜1時間程度です。
12:00-13:00 昼休憩
ステーションに戻り昼食。訪問先で休憩することもあります。
13:30-16:30 午後の訪問(3件程度)
午後の訪問で状態確認、医療処置、ご家族への介護指導や相談対応を行います。
17:00 帰社・記録作成
ステーションに戻り訪問記録を作成。気になる点は医師やケアマネジャーに連絡・相談します。
17:30-18:00 終業
翌日の準備をして終業。多くのステーションでは夜勤がなく定時帰宅が可能です。
一例として、ソフィアメディの訪問看護の1日の仕事に密着した動画はこちらです。
やりがいを感じる「訪問看護」への挑戦、ソフィアメディで始めてみませんか
「病気があっても、大切な人とともに、住み慣れた自宅で安心して暮らし続けたい」と考える人は年々増えています。そんな願いに寄り添い、日々の体調管理や医療的ケア、場合によっては終末期の緩和ケアも行うのが訪問看護師の役割です。いま、社会からも広く求められているこのやりがいある仕事に、あなたもソフィアメディで挑戦してみませんか。
先輩の同行フォローで安心してスタート
12カ月間の新人教育プログラムの中で、先輩との同行訪問を実施。実際の訪問現場で丁寧に指導を受けられます。一人での訪問が不安な時は先輩に同行をお願いすることもでき、「一人で判断するのが不安」という声にしっかりとお応えしています。
充実した新入社員研修で基礎を固める
4日間の新入社員研修では、ソフィアメディの理念理解と訪問業務の基礎知識を修得。その後12カ月間の新人教育プログラムで、段階的にスキルアップできます。ソフィアメディでは、約80%の看護師が訪問看護未経験からスタートしているので、初心者でも安心です。
また、新人看護師の教育を、特定の指導者に絞らずチーム全体で新人スタッフの教育を支援する「チーム支援型」を採用。教育担当者(メンター)だけでなく、複数名で育成の機会を作ります。チーム全体で新人の情報共有を行っているので、訪問先で困った時などの相談も、内容によって専門性の高い先輩が教えてくれます。

※上記はサポート内容の一例です
もっと詳しく知りたい方はこちら: ソフィアメディの「教育・研修」
オンコール負担を軽減する手厚いケア
夜間対応への不安を軽減するため、以下のサポート制度を設けています。
- 夜間タクシー利用制度:22時以降の緊急出勤時は会社負担でタクシー利用可能
- 夜間訪問後のインターバル制度:22時以降の訪問後は翌日4時間分の代休取得可能
働きやすさを追求した制度設計
働き方支援制度「WOW!」では、看護師の心身の健康を最優先に考えた制度を多数用意。仕事と私生活の両立を支援し、長期的にやりがいを感じながら働ける環境を提供しています。
「ここいろ社員」制度では、育児や介護中の社員が「オンコールなし」「土日祝休み」などの働き方を選択可能。ライフステージが変わっても、やりがいある訪問看護の仕事を続けられます。
もっと詳しく知りたい方はこちら: ソフィアメディの「人事制度・福利厚生」
悩んだ時に立ち戻れる理念「生きるを看る」
ソフィアメディのミッション「英知を尽くして『生きる』を看る。」は、多くの看護師が共感する理念。お客様一人ひとりの人生に寄り添う訪問看護の本質と合致しており、アンケートでは「英知を尽くして『生きる』を看る。」に共感した」が、社員の入社理由の一位にもなっています。
あなたの一歩を待っています
まずは気軽に施設見学や説明会にお越しください。実際の雰囲気を感じていただくことで、ソフィアメディで訪問看護師として働く、具体的なイメージが沸くと思います。詳しい求人情報や説明会の日程は、以下のリンクからご確認いただけます。