看護師
公開日:2025/06/05 最終更新日:2025/06/09
【先輩の声】訪問看護がきついと感じた瞬間と、それでも続ける理由
「訪問看護に興味があるけど、体力的にきつそうで不安……」「ご自宅にひとりで訪問中、急変があったりしたらどうしよう」
訪問看護への転職を考えている多くの看護師が、こうした不安を抱えています。確かに訪問看護の世界には、病院勤務とは異なる大変さもあるでしょう。しかし、それを上回るやりがいや看護師としての成長があるからこそ、多くの先輩たちが訪問看護師として活躍し続けています。
本記事では、訪問看護のリアルな「きつさ」「大変さ」を正直にお伝えしながら、実際に働く先輩たちの体験談を通して、それでも訪問看護を続ける理由をご紹介します。
訪問看護ってきつい?よくある不安とその理由
訪問看護について「きつい」と言われる理由は、どんなところにあるのでしょうか?
移動の負担とスケジュール管理
訪問看護では、1日に5~6カ所程度のお客様宅を訪問します。道路渋滞などがあった場合、予期せぬスケジュール変更への対応が求められます。天候に左右されることも多く、特に自転車や徒歩での移動が多い地域では、体力的な負担を感じることがあります。
オンコール対応への不安
夜勤シフトはありませんが、緊急対応(オンコール)は看護師であれば必要です。「急変時に適切に対応できるだろうか」「真夜中に何度も呼ばれることもあるのかな」といった不安を抱く看護師は少なくありません。
ひとりでの判断責任
病院では医師や同僚の看護師がすぐそばにいますが、訪問看護ではひとりでお客様の健康状態を把握し、必要な処置を行う場面が多くあります。知らない症状、急変などがあった際にどうすればいいか自信がない、と思う看護師も多いでしょう。
多職種連携の複雑さ
訪問看護では医師、ケアマネジャー、福祉職など、さまざまな地域の職種との連携が必要です。それぞれの専門性を理解し、情報共有を密に行う必要があり、慣れるまでは負担を感じることがあります。
記録・書類作成の負担
訪問記録、報告書など、訪問看護には多くの書類作成が伴います。丁寧な記録が求められる一方で、事務作業に手間取ってしまうと残業につながる可能性があります。
実際、きつかった?それでも、訪問看護を続ける理由を先輩たちに聞いてみた
「きつい……」と感じたことはある?そのとき、どうやって乗り越えた?実際に働く先輩たちに正直な体験談を聞いてみました。
訪問看護1年目・Kさん
「PCの使い方から記録の書き方まで、すべてが今までの職場と違ったため、戸惑うことが多かったです。また、訪問にはひとりで行くため、何かが起こっても自分しかいないことが不安でした。
業務に関しては慣れるまでは不安がありますが、「初めては誰でもわからないし、不安だから、一つひとつ確認してやって行きましょう」と先輩が声をかけてくださり、自分もわからないことは先輩に聞いて不安を少しでも減らしました。また、訪問先ではひとりですが、緊急時には電話やチャット機能ですぐに先輩に相談できるので、不安はなくなりました。
訪問看護を始めて1年が経過し、大まかな業務の流れや一通りの仕事はこなせるようになったと思いますが、今でも先輩と一緒に同行訪問する際には先輩の技術や工夫がたくさんあり、自分はまだまだと感じる部分が多いです。
訪問看護は看護技術の知識も必要ですが、お客様の特徴を掴み工夫していくことが大切です。薬セット一つでもお客様それぞれやり方が違うため、日々さまざまなことにアンテナを張ることが大切だと学びました。お客様のために色々考えて一緒に生活を作り上げることが楽しいです!」
先輩たちの声から見えてきた、訪問看護師を「続ける理由」
現役の先輩たちが訪問看護師を辞めない理由をまとめると、下記のような内容でした。
- お客様との深い信頼関係:生活に入らせていただくため、病院とは異なる長期的で深い関係性
- 専門性の向上: 幅広い知識と技術を身につけられる成長機会
- 生活を支える実感:医療ケアだけでなく、その方の生活、人生を支える喜び
- 職場のサポート体制:困った時に相談できる仲間の存在
「きつくない」職場を見極めるための重要チェックポイント
訪問看護で感じる「きつさ」の多くは、実は職場選びである程度回避できることをご存知でしょうか?先輩たちの体験談から見えてきた「きつさ」の原因を踏まえ、転職前に必ず確認すべき3つのポイントをお伝えします。
1日の訪問件数と移動負担を確認する
「移動で疲れ果ててしまう」「スケジュールがタイトすぎて余裕がない」という悩みを避けるために、以下を確認しましょう。
- 1日の訪問件数の上限:昼休みをとれないような訪問スケジュールになっていないか
- 移動時間の考慮:移動時間が適切にスケジュールに組み込まれているか
- 訪問エリアの範囲:無理のない範囲で設定されているか
- 交通手段のサポート:車両貸与や交通費支給の有無
無理なスケジュールで心身が疲弊するケースも少なくないため、現実的な業務量設定がされているかは重要な判断材料です。
オンコール体制の負担度をチェックする
「夜中に何度も呼ばれるのでは」「緊急対応が不安」といった、訪問看護特有の「きつさ」を軽減するため、オンコール体制について詳しく確認しましょう。
- オンコール頻度:月に何回程度回ってくるのか
- 対応方法:電話相談のみか、実際の訪問が必要か
- サポート体制:夜間でも先輩や医師に相談できる仕組みがあるか
- 翌日のフォロー:オンコール対応後のインターバル休暇はあるか
オンコール負担の軽減策がしっかり整備されているかどうかで、働きやすさは大きく変わります。
ひとりで判断する不安を解消できる相談体制があるか
「ひとりでの判断が不安」「緊急時に適切に対応できるか心配」という声に対応するため、以下の相談・サポート体制を確認してください。
- 緊急時の連絡体制:ひとりで訪問中でも、先輩や医師に相談できるか
- 同行訪問の期間:十分な期間、先輩と一緒に訪問できるか
- 定期的なフォロー面談:悩みや不安を気軽に相談できる場があるか
職場選びで「きつさ」は大きく変わる
面接や職場見学では、遠慮せずにこれらの点について具体的に質問してみましょう。曖昧な回答しか得られない場合は、サポート体制が不十分な可能性があります。
きつい時を乗り越えるためのサポートとは
訪問看護の仕事で感じる「きつさ」を乗り越えるためには、一般的にどのようなサポートが効果的なのでしょうか?
技術面でのサポート
- 新人研修:訪問看護の基本的知識について学べる研修がある
- 同行訪問:入社してしばらくの間は、 経験豊富な先輩と一緒に訪問できる
- 体系的なスキルアップ制度:新人・中堅・ベテランなど、段階を追ってスキルアップできる仕組みが整っている
精神面でのサポート
- メンター制度等:教育担当を決めるなど、総合的に新人の状態をチェックする役割を置く
- 定期面談:管理者との定期的な個別面談などで、悩みを話せる場を設ける
- チーム制の導入:お客様に対しても、また新人の育成についても、チームで対応する
働き方面でのサポート
- 柔軟な勤務形態:個人の事情に合わせた働き方が選べる
- オンコール負担の軽減: オンコールの翌日は時間休が取れる
- ICT活用: 電子カルテや訪問スケジュール管理システムによる業務効率化
訪問看護の現場はどう変わってきている?(2025年最新事情)
「きつい」と言われる訪問看護ですが、取り巻く環境はここ数年で大きく改善されています。2025年現在の最新動向をお伝えします。
労働環境の改善が進んでいる
厚生労働省の調査によると、訪問看護事業所の看護職員は2020年には6.8万人でしたが、2025年には11.3万人が必要とされており(※1, p.6)、この深刻な人材不足を解決するため、国は看護師の働く環境を良くする取り組みを進めています。
2023年10月には看護師確保のための国の方針が約30年ぶりに見直され、夜勤の負担を減らすことや、デジタル化による業務の効率化が重要だと明記されました(※2)。また、2024年度には看護師の給料アップを目的とした「ベースアップ評価料」という新しい制度が始まり、訪問看護ステーションで働く看護師の待遇改善も進められています(※3)。
(出典:※1 :厚生労働省医政局「看護職員確保の取組について」2021年4月 ※2 労働政策研究・研修機構「1992年の制定以降で初めて改定。配慮した夜勤体制やICT化による業務効率化の推進を打ち出す」 2023年12月 ※3 日本看護協会「機関紙:協会ニュース」2024年5月)
ソフィアメディは、訪問看護師の「働きやすさ」に徹底してこだわります
「きつい」と言われる訪問看護の労働環境について、就職先の選び方や、国の取り組みなどの情報をお伝えしてきました。最後に、日本各地に訪問看護ステーションを展開する、ソフィアメディでの働き方や求人情報についてご紹介します。
私たちソフィアメディは、日本各地に訪問看護ステーションを展開しています。2002年に設立、現在の従業員数は1,572人(2024年3月時点)。2019年には東証グロースに上場しているCUCグループに入り、安定した経営基盤のもとでさらなる全国展開を行っています。
ソフィアメディでは、働く看護師が心身共に健康でいること、前向きな気持ちでいることが不可欠という考えのもと、訪問看護師の「きつさ」を軽減する独自の支援制度を数多く整備しています。
働き方支援制度「WOW!(Work for Our Wonderful life!)」
訪問看護の仕事を長く続けるためにどんなサポートが必要か、実際に働く一人ひとりの声に耳を傾け整えてきた働き方支援制度です。
身体的負担を軽減する制度
- 夜間タクシー利用制度:22時以降の緊急出勤の際に安全に少しでも早くお客様の元へ駆けつけることを目的に、出動時の自宅まで・帰宅時にお客様宅まで呼ぶ迎車も会社負担で支援します
- 引越支援金制度:緊急対応時にすぐお客様の元に駆けつけられるよう、所属ステーションの基準距離内に引越をした場合には、引越費用のうち上限20万円までを会社が負担します ※諸条件あり
- 夜間訪問後のインターバル制度:22時~翌朝までに夜間の訪問が発生した場合には、翌日4時間分の代休制度を利用できます
精神的負担を軽減する制度
- 「ケア休暇」の拡大:「子の看護休暇」「介護休暇」「生理休暇」を総称して「ケア休暇」とし、特に生理休暇について心理的に申請しづらいという声に応えています
- 1時間単位で取得可能な有給休暇:勤務中に急に空いた隙間時間は、この制度を活かして行政・銀行関連の手続き、受診、リフレッシュなどの時間としていただけます
育児・介護中の社員の負担を軽減する「ここいろ社員」制度
訪問看護の「きつさ」の大きな要因であるオンコール負担や休日出勤を軽減するため、「オンコールなし」「土日祝休み」などの働き方を選択できる制度を導入しています。育児や介護などをしながら働く社員が対象です。
選択できる働き方パターン
1.オンコール所持あり・土日祝勤務なし
2.オンコール所持なし・土日祝勤務あり
3.オンコール所持なし・土日祝勤務なし
その他の子育て支援制度
- 育児の為の時短社員制度:お子様が0歳から小学3年生になるまで30分単位で最大2時間を短縮した時短勤務の利用が可能です
- ベビーシッター費用の補助:病児病後児で保育園に預けられない、急なお客様対応で保育園の送迎ができないなど、自宅サポートを依頼する際のシッター料金を当社指定企業に限り会社が半額補助します
もっと詳しく知りたい方はこちら: ソフィアメディの「人事制度・福利厚生」
未経験者でも安心の教育・サポート体制
ソフィアメディでは、約80%の看護師が訪問看護未経験からのスタートです。「一人での判断が不安」「訪問看護のスキルがない」といった不安を解消するため、以下のサポート体制を整えています。
- 新入社員研修(4日間):ソフィアメディの理念理解と訪問業務に必要な基礎知識を修得
- 12カ月間の新人教育プログラム:厚生労働省の「新人看護職員研修ガイド」を元に作成された全国標準の学習プログラム
- 教育担当者(メンター)制度:新人研修の12カ月間、個別にサポート
- チーム支援型サポート:特定の指導者に絞らず、チーム全体で新人スタッフの教育を支援
もっと詳しく知りたい方はこちら: ソフィアメディの「教育・研修」
あなたの一歩を待っています
初めて訪問看護師を選ぶ方や、育児中の方でも、心身を健やかに保ち、長く働き続けられる環境を整えています。実際に制度を活用するスタッフからは「頑張り過ぎず穏やかな気持ちで仕事ができる」という声があがっています。
まずは気軽に施設見学や説明会にお越しください。実際の雰囲気を感じていただくことで、新たな一歩を踏み出す勇気が湧いてくるかもしれません。
詳しい求人情報や説明会の日程は、以下のリンクからご確認いただけます。
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