専門性を活かし合える場を作りたい。特定行為修了看護師が目指す、社内協働の未来とは | 訪問看護のソフィアメディ求人・採用情報サイト

INTERVIEW

働くスタッフの声

専門性を活かし合える場を作りたい。特定行為修了看護師が目指す、社内協働の未来とは

特定行為研修修了看護師 多摩東部練馬エリア・エリアコーディネーター

T・Tさん

急性期医療の最前線であるICUで7年間経験を積んだ後、2021年4月にソフィアメディに入社したT・Tさん。現在はエリアコーディネーターとして、8つのステーションを巡回しながら特定行為看護の普及に取り組んでいます。自らを「ミスターアベレージ」と称するTさんが、なぜ特定行為研修を受講し、訪問看護の道を選んだのか。そして、専門スキルを持つ看護師への熱いメッセージを伺いました。

T・Tさん 特定行為研修修了看護師 多摩東部練馬エリア・エリアコーディネーター 大学卒業後、医療機器メーカーで営業として3年間勤務。その後看護専門学校に入学し、総合病院のICUで7年間勤務。特定行為研修を修了後、2021年4月にソフィアメディへ入社。訪問看護師、管理者を経て現在はエリアコーディネーター*として活躍中。 *エリアコーディネーター:担当地域の課題に専門性を活かして対応する役割

ICUで何度も聞いた「家に帰りたい」がきっかけに

これまでの職歴・キャリアを教えてください。

Tさん:大学時代は工学部を専攻し器械体操部に所属していました。器械体操を通じて人体に興味を持ったのが、医療の世界に入るきっかけです。大学卒業後は医療機器メーカーに入社しました。営業として3年間、人工関節などの手術機器を扱い手術室に出入りしていました。しかし医療の現場を目の当たりにしながら自らの知識不足を痛感し、「せめて、道で急病人を助けられるくらいの医療知識を身につけたい」という想いが強くなりました。

看護師になってからはICUを希望しました。その頃、結婚し家庭を持ったこともあり、夜勤のあるICUが収入面で安定していると考えたのと、最も勉強できる環境だと思ったからです。

 

「特定行為研修」を受講したきっかけは?

Tさん:ICUには人工呼吸器や多数のモニター、点滴ルートなどが装着され、ベッドから起き上がることも困難な重篤な患者様もいらっしゃいます。そのような状況でも、多くの患者様が「家に帰りたい」とおっしゃるんです。そこまでして帰りたいという「家」には、どんなすごい力があるんだろうと思うようになりました。

そこで在宅医療の現場を見てみたいと思い、ICU3年目の頃に在宅医療を運営する企業の説明会にも参加しました。しかし、転職するにはまだ面接で「前の職場で何をしてきたのか」を言えない状態だと感じ、もっと経験値を高めなければと思いました。

その時、自分の病院が特定行為研修の指定施設(厚生労働大臣から特定行為研修の指定を受けた研修実施機関)だと知ったんです。看護師5年目以上という受講条件もクリアしていたので、まずはこの研修を修了し、在宅医療への道筋を立てようと考えました。

 

在宅医療への転身を見据えて、特定行為研修を受講

特定行為修了者として対応できる内容について教えてください。

Tさん:研修では在宅医療を見据えて、気管カニューレ交換、ろう孔管理、創傷管理、人工呼吸器設定変更など4区分を選択しました。

研修修了後は、病院から2年間の勤務継続を求められました。この2年間の実践として人工呼吸器設定変更や膀胱ろうカテーテルの定期交換、気管カニューレ交換などの経験を積みました。特に創傷管理については、褥瘡管理課に1か月間追加で研修に行かせて頂き非常に勉強になりました。ここで得た知見が、現在の皮膚トラブル対応における基盤となっています。

 

ソフィアメディを選んだ理由はどんなことですか?

Tさん:転職活動の際、エージェントに「特定行為を活かせるところ」と相談しました。そこでソフィアメディを紹介され、面接で「今年は4名の特定行為研修修了者が集まります」という話を聞いて驚きました。特定行為ができるようになっても、一人しかいないといった状況ではうまく機能しません。医師がかけつけられない状況で、看護師が緊急対応をするとしても、その人が勤務外の時間だと意味がありません。訪問看護で働く特定行為研修修了者は全国的に数百人しかいない中で、4名も集まるのはすごいことだと思い、入社を決めました。

 

管理者もされていたと聞きました。

Tさん:ソフィアメディでは2年間スタッフとして勤務した後、3年目に管理者になりました。どの職業でも管理者=マネジメント業務は必要なので、いい経験になると考えました。管理者になると、現場のことだけでなく経営面も考えなければいけません。効率化が可能な部分については改善を図り、サービス品質とのバランスをうまく取ることを学びました。

 

複数ステーションを横断的に支えるエリアコーディネーターに

エリアコーディネーターのお仕事について教えてください。

Tさん:管理者はやりがいがあったのですが、やはり臨床から離れてしまうことを残念に感じていました。もっと臨床に目を向けたいと上司に伝えたところ、今年度から始まったエリアコーディネーターという役割を紹介されました。

エリアコーディネーターとは、エリアごとに複数のステーションを担当し、医療の専門性を活かして問題解決に当たる仕事です。私は8つのステーションを担当し、巡回しています。仕事内容は非常に多岐にわたっており、過去に病院で学んだ褥瘡管理の知識を活かした皮膚トラブルの相談対応、特定行為の社内の推進活動、地域の医療機関との連携強化、新規ステーションの地域連携活動などを行っています。

ステーションに行けば臨床の困りごとを一緒に考え、管理者が悩んでいたらどうマネジメントしていくかを検討します。また、特定行為研修の認知度を上げるため、他の病院や訪問看護ステーションの修了者とネットワークを作り、地域でできる活動も模索しています。

 

現在のお仕事の中で、「これがやりがいだ」と感じる瞬間はどんな時ですか?

Tさん:訪問看護では「その人らしさ」が見えてきます。これまでどういう暮らしをしてきたのか、どういう人生を歩んできたのかが見えてくる。ICUに勤務していた頃、治療よりも自宅に帰りたいとおっしゃっていた患者様の気持ちがよくわかりました。

仮にもう治療はしない・できないという段階になっても、最期のときを穏やかに迎えられる環境を提供でき、ご家族にも「最後までご本人の想いに寄り添うことができた」と感じていただける。そういった在宅でのお看取りに関われるのは、本当に意義深いことだと感じています。

 

専門性の高い看護師たちの力を結集したい

資格取得を検討している看護師に、メッセージをお願いします。

Tさん:妻から「ミスターアベレージだね」と言われたことをきっかけに、そこを軸にしようと思いました。どの分野でも頑張れば平均点はとれるけれど、周りにはもっとすごい人たちがいっぱいいる。平均点の私が活躍できる分野はなんだろうといつも考えるようにしています。

ソフィアメディには認定看護師や専門看護師など専門性の高い看護師がたくさんいますが、それぞれの能力を会社全体に浸透しきれていない部分もあります。「ミスターアベレージ」だからこそ、そうした実力者たちが活躍できる環境を整える、というニッチな役割に関心があります。在宅療養を選択されるお客様は年々増加しており、特に医療依存度の高い方へのケアのニーズは、ますます高まっています。ソフィアメディは全国各地に拠点を持ち、そのネットワークを活かして事業所間で連携できるのが強みです。実際に、認定看護師や専門看護師、特定行為研修を修了した看護師たちが、専門性を活かしたコンサルテーションを横断的に行い、より多くのお客様の安心な療養生活に貢献しています。

病院で働いている特定行為研修修了者や専門性の高い看護師の方たちに、訪問看護でも必ず活躍できることを伝えたいです。専門性・スキルが高く、その力を発揮したい、成長したいと思われている専門性を持った看護師の方たちにとって、チャレンジする価値があると思います。みんなの力を結集することがこれからの訪問看護を支えていくために必要不可欠なことだと思っています。

 

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