20代で飛び込んだ訪問看護の世界。「お一人とじっくり向き合う。私がずっと望んでいたことでした」 | 訪問看護のソフィアメディ求人・採用情報サイト

INTERVIEW

働くスタッフの声

20代で飛び込んだ訪問看護の世界。「お一人とじっくり向き合う。私がずっと望んでいたことでした」

ステーション大宮

看護師 K.Hさん

東北の総合病院で7年間のキャリアを積み、2024年10月にソフィアメディに入社したKさん。自身で考えていたキャリア予定を少し早めて、20代から訪問看護師としてのキャリアを歩み始めました。学生時代から興味があった訪問看護の仕事について、また病棟看護師との違いなどを伺いました。

看護師 K.Hさん ステーション大宮 看護学校卒業後、地元である東北の総合病院に入職。呼吸器内科に2年、整形外科で1年勤務し、別の病院へ移り透析病棟で1年半勤務。その後、上京し回復期リハビリ病棟で2年の経験を経て、2024年10月にソフィアメディに入社、現在は訪問看護師として活躍中。

目まぐるしい日々の中で感じた「その人らしさって何だろう?」

—「訪問看護師になろう」と思ったきっかけ、理由はどんなことですか。

Kさん:学生時代、訪問看護の実習に参加した際に「面白い分野だ」と感じ、将来的には30代になったら挑戦したいと考えていました。訪問看護では一人でお客様のご自宅を訪問することになるため、ある程度自己判断や行動ができる必要があると思ったのです。幅広い知識をつけるため、急性期から回復期までさまざまな病棟に勤務しました。

最初に入職した病院では、「家に帰りたい」と希望されていても帰ることができなかったり、治療の方向性と、患者様ご本人の意思との間に乖離が生じている場面にも立ち会いました。患者様の「その人らしさ」とは何だろう?と考えるようになり、訪問看護への関心がより深まっていきました。

大宮に引っ越しをすることになり、せっかくなら新しい環境で、新しいことに挑戦しようと思いました。訪問看護師になるのは30代と思っていましたが、タイミングが良いと判断して転職活動を始めました。すると転職エージェントから「20代の訪問看護師も多い」という話を聞いたんです。自分が思っていたほど早い転職というわけではないのかな、と思い挑戦する勇気につながりました。

自分には「普通」の医療行為でも、すごく感謝されることがある

—転職してみて、病棟看護師との違いで印象に残ったことはありますか?

Kさん:最も大きな変化は夜勤がなくなったことです。夜勤だけ、または日勤だけであれば問題ないと思うのですが、月に10回程度の夜勤と日勤が混在していたため、睡眠と覚醒のリズムが1〜2日おきに変わってしまい、なかなか疲れがとれませんでした。夜勤がなくなったことで、生活にメリハリがつくようになりました。

また病院では患者様個人に対する治療が主でしたが、訪問看護ではお客様を取り巻くご家族や、生活環境のすべてがケアの内容に関わってきます。病棟看護師の頃よりは、コミュニケーションの重要性が高くなりました。

例えば寝たきりのお客様の場合、主に介護するのはご家族です。病院だと私たち看護師がメインで看護や介護をしますが、訪問看護では私たちの関わりは1日30~90分だけ。短い訪問時間の中で、ご家族の不安を取り除くことが大切です。

医療処置についても、ご家族に合わせて判断しています。「怖くてできないです」というご家族には私たちが100%サポートし、「ご自身でできそう」というご家族には訪問中にしっかりとレクチャーし、最終的にご家族のみで対応できるようにします。私にとっては「普通」と思う行為でも、すごく感謝されることがありますが、病気で心身が弱っているご家族に対して、たとえば点滴の針を刺すといった医療処置をするのを『怖い』『失敗したらより辛い思いをさせてしまう』と躊躇するのは普通のこと。自信がないというご家族には、「私はもう何百回としてきた行為だけど、ご家族はまだ数回ですよね。回数が全然違いますよ」と励ましています。

初めての訪問で先輩が言ってくれた一言「訪問を楽しんでおいで」

—訪問看護を始めて、最初に苦労したことはありますか?

Kさん:事務作業や制度面での知識不足に苦労しました。訪問看護では介護保険証や負担割合証など、様々な書類を扱います。病院勤務では触れることのなかった知識を一から習得する必要がありました。訪問看護を始めたばかりの頃は、ご家族の質問に答えられずに持ち帰ることも多かったです。

疑問が生じた際は先輩方がすぐに答えてくださったり、「その場でわからなければ一度持ち帰って、確認したうえでご連絡したらいいよ」と言ってくださるなど、周りに非常に助けられました。

初めての訪問の時、先輩方に言われたのが「訪問を楽しんでおいで」ということ。「深く考えすぎず、まずは楽しむ気持ちが大切」と教えていただき、ホッとすると同時に焦らず着実に学んでいこうと決意しました。

ご自宅でのお看取り。病院時代に感じたモヤモヤが、少し晴れました

—現在のお仕事の中で、「これがやりがいだ」と感じる瞬間はどんなときですか。

Kさん:お客様と一対一で向き合い、じっくりと話す時間が持てることです。これは私がずっと望んでいたことでした。

病院では常に何かに追われており、ケアや処置を行っても「また後で」と次の業務に移らなければなりませんでした。訪問看護では、訪問中はそのお客様だけに集中でき、その方の生活に合わせたケアができるのが大きなやりがいです。

総合病院で、自由のききづらい環境で最期を迎える患者様を見て、「この方にとって本当に良い最期だったのだろうか」と考えることがありました。訪問看護では、ご本人の「家で過ごしたい」という意思を尊重し、その方が望むような時間を一緒に考えながらケアができます。

入社後3カ月頃に初めてご自宅でのお看取りを経験しました。お母様手作りの食事を食べたいというご希望を伺い、実現に向けてお手伝いしたり、お好きな音楽をおかけしたりと最期の時間に寄り添い、サポートすることができたと思います。病院時代に感じていた「これで良いのか」というモヤモヤが、少し晴れた瞬間でした。

—ソフィアメディでよかった、と思うことがあれば教えてください。

Kさん:ステーションの皆さんが温かく、自信がつくまでは2人体制での同行訪問をしてくださるため、安心してスタートできました。段階的なサポートも充実しており、いきなり1人になるのではなく「車で待機しているから1人で行ってごらん」と、何かあればすぐに先輩が駆けつけられる体制を取ってくださいました。

困った時にはすぐ電話で相談できますし、MCS(メディカルケアステーション、チャット機能を中心とした医療従事者間のコミュニケーションツール)を通じて緊急性がないことでも気軽に質問できるため、安心して訪問できています。

—今後やってみたいことや目標はありますか?

Kさん:長く訪問看護師を続けたいので、関連する資格の取得にも興味があります。特に褥瘡ケアなど皮膚に関する知識を身につけたいです。ご家族への説明をよりわかりやすくするためにも、専門的な知識を深めたいと思っています。

—未経験で今から訪問看護ができるかな…と不安に思っている人に、メッセージをお願いします。

Kさん:訪問看護未経験だと不安も多いと思いますが、病院で培った経験は必ず活かせます。また、当ステーションにはさまざまな経歴の看護師が在籍しており、中には病棟経験のない方もいますが、皆さん活躍されています。お客様やご家族とじっくり向き合える仕事、興味があればぜひ一歩踏み出してみてください。

 

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